--.

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:-- | スポンサー広告 | comment (-) | trackback (-) | page top↑
Thu.

面白くない人お断り

あるコミュニティサイトの、とある人物の自己紹介で見かけた記述にこんなのがあった。
「面白くない人はお断り」。
ずいぶんな物のいいように見えるけど、彼には彼なりの言い分があるらしい。
なぜなら彼は、「何らかの面白い活動なりをしている人を歓迎したいし、そういう人との関わりをこそ育てていきたいから」。
という趣旨なんだそうな。


まあその趣旨自体は、僕にもよくわかる。
僕がHPを運営したり、コミュニティサイトなんていう似合いもしなければあまり馴染めもしないものに首を突っ込んでみたりしてるのも、ほぼ同じ目的のためといってよさそうだし。
ただ、どうにも引っかかってしまったのは、まさに彼がその考え方を堂々と書いてしまっている点だった。
まずは反射的に、何か足りないんじゃないか?この人、と思った。
でもその反応が、ひょっとしたら僕が無意識に抱いてしまっている常識的な、いわば慣習的な抵抗感に過ぎなくて、彼のやり方はそれはそれで成立しているのかもしれない、とも思えて。
ひどく違和感を感じながらも、その違和感の正体は何なのか、ひとしきり考え込んでしまった。

まず、その記述ひとつで、僕は彼のものの考え方を以下のように分析した。
①彼は、自分自身を「面白い人」であると判断している。
②同時に、彼は自分自身に、他人の面白い面白くないを判断する「ものさし」が備わっているものと判断している。
③「ものさし」を持っていると自負する根拠は、彼が自分を「面白い人」だと信じる、まさにその信念にあると思われるので、彼は「面白い人」は「ものさしを持つ」、ないし「持ちうる」、という認識に立っていると考えられる。
④ということはつまり、彼は人間というもの一般を、「面白くて」「ものさしを持っている人」と、「面白くなくて」「ものさしを持っていない人」のおよそ2階層に大別して捉えていると考えてよさそうだ。
⑤つまり彼は、根本的にそうした「ものさし」の尺度が、面白さを解する者同士の間においてはある程度共通であることを信じている。

この分析、どこか間違っているかな。


とはいえ僕自身の考え方も、実のところ彼と大差はない。
僕もまた、
①自分に面白さを認めているし、
②他人の面白い面白くないを判別できるつもりだし、
③世間の人間の中にはそうした尺度自体を持つ者持たない者がいるとも感じている。
ただ違うのは、尺度を持つ人であれ持たない人であれ、ある特定の他人が僕のことを「絶対に面白いと認めるはず」という前提など僕は持っていない、という点だ。
「ものさし」は共通じゃなく、千差万別だ。
僕にとって面白くない誰かが、予想もつかない優れた一面を見せることもあれば、そのことが僕にとってどんなに意外でも、僕以外の誰かにとってはとうにお見通しだったりすることも現実にある。

実例としては僕の場合、お笑いタレントなんかがいちばん多いのかもしれない。
デビュー当時のルー大柴なんかもう、・・・それが今や、ナイスミドルの一角だから。
それにもう少し最近だと、ネプチューンがあんなに垢抜けて成功していくなんて、僕は夢にも思っていなかった。
そんじょそこらの「原田ファン」の女の子たちの方が、彼らのよさには僕よりよっぽど鋭敏だったわけだ。
まあ、ぐうぜん大化けしただけなのかもしれないけど。


そしてそれらのことから類推するに(ってほど大げさなことでもないのだけど)、僕と人間的な相性の悪い誰かにとっては、僕という人間は面白くもなんともないだろう。
いやそれどころか、ほかの誰かにとっては気に障ってしょうがない存在でさえあるかもしれない。
そういうことはむしろ自然なことだ。
だから僕は万事、それを当然の前提として考えることにしている。
さらには、僕にとってこの上なく面白い人々が、僕のことをまったく評価してくれないかもしれない、という不幸な事態も当然の可能性として認めている。

そういう前提があれば、「面白くない人はお断り」などと声を大にしていうことなど、おかしくってできはしないんじゃないか、というのが結局のところ僕の感じた違和感なのだけど。
自分自身を面白い人間だと信じている手合いを見たとき、僕は内心、まず真っ先に「あんた本当に面白いの?」と問いかけたくなる。
逆にもし、僕自身が自分を面白い人間だと頭から決め込んでいれば、ほかの誰かが腹の中で「あんた本当に面白いの?」と訊ねるだろう。
せめて面と向かって訊いてくれるならいい。
でも実際は、肩をすくめて通り過ぎていってしまうかもしれない。
そうなってしまえば、それほど残念なことはない。

「面白くない人はお断り」。
考えれば考えるほど、どうもぞっとしないフレーズだ。
何が面白いやら面白くないやら、俺は知らんよ、とトボけていた方が、どれだけ実入りがいいかわからない。
スポンサーサイト
00:00 | 人生観 | comment (-) | trackback (-) | page top↑
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。