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Fri.

司馬遼太郎『菜の花の沖』『歳月』推薦文

某所Mでの自分の書き込みを保存。わりとよく書けたので、というナルシスティックな事情。
お題は某さんの「司馬遼太郎作品の個人的な食わず嫌いである『俄』『菜の花の沖』『風の武士』『歳月』の4作品について、お薦めのコメントをよろしく」というもの。

本『菜の花の沖』は途中からすごくスリリングになっていって、読み終わるのが惜しいほどでした。史実に根ざした冒険小説ですね、あれは。
読みだす前にあれこれ考えてしまうと、時代背景なんかがちょうど中途半端な時期に思えて、「そもそも何がテーマ?」なんて疑問が頭をよぎってしまうかもしれませんが、いったん読み始めてしまえばやっぱりその時代時代の息吹みたいなものがあって、退屈はしないものなんだなあと気づきます。というか、僕は気づかされました。(笑)
傑作だと思う。


『歳月』は、『竜馬がゆく』『翔ぶが如く』『燃えよ剣』『世に棲む日日』『花神』『峠』『胡蝶の夢』といったあたりを軒並み読み終えて、その後に手を出すのであれば、絶対に後悔しないと思います。
これは逆説ではなくて、文字通りの意味で。
なんで今さら江藤新平?この時代のことはもう一通りわかったよ、という程度の心境になってから読み始めると、歴史観の隙間が面白いように埋まっていくのがわかる。
また、『関が原』で石田三成の思いがけない一面(解釈)に目が開かれるように、『歳月』では江藤新平が決して死ぬべくして死んだヒステリックな小人物ではなかったことに気づかされます。

その一方での歴史のうねりの凄まじさ、過酷さ、というようなものが恐ろしくリアルに伝わってきて、なぜ江藤新平は暴走し死ななければならなかったか、というその背景(への有力な一解釈)が見えてくる。
幕末から明治初期にかけてのある程度の歴史観を持てた後に読めば、なかなかほかにないほど面白いです。


ほかの2編に関しては僕はまだ読んでいないのでよくわかりません。
ちょうどそのあたりの作品群が、僕も食わず嫌いのようです。
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